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ワイン用ブドウ品種に適した環境とは?ワインベルトとは?

ワインの製法

ブドウは世界中で広く栽培されています。

ブドウの歴史は長く、「世界最古の果物」とも言われています。

様々な国で栽培されていますが、どのような環境でもブドウ栽培に適しているわけではありません。

特にワイン用のブドウ品種は、栽培に適した環境があります。

今回は「ワイン用のブドウ栽培に適した環境」をお話しします。

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ワイン用ブドウ品種に適した環境とは?

ブドウはどのような環境下でも育つわけではありません。

世界中でブドウは栽培されていますが、栽培に適していない地域もあります。

意外な生産国で造られたワインも飲んでみたいものですが、やはり極端に『暑い』『寒い』地域では造ることができません

極端な気候ではない日本でも、もちろんブドウの栽培はできます。

実際日本でも古くからブドウは栽培されており、『日本ワイン』も生産されています。

しかし、世界で栽培されているブドウのうち約80%はワイン用に栽培されているブドウなのですが、日本国内で栽培されているブドウは90%が生食用なんです。

これから日本でもワイン用が増えていくと良いですね。

生食用のブドウとワイン用のブドウは、求められているものが異なるので、両方を兼ねているものはあまりありません。

生食用ブドウとワイン用ブドウの違いについてはこちらを参考にしてください。

ではワイン用ブドウ品種に適した環境について、各要素を見ていきましょう。

気温

ワイン用ブドウの栽培にとって『気温』はとても重要な要素です。

一般的にブドウは、栽培期間の平均気温が10~20℃が最適とされています。

一方ワイン用のブドウは、栽培期間の平均気温が10~16℃と一般的なブドウよりも厳しい条件となっています。

ワイン用ブドウの方が生食用よりも『酸味』を重視しますので、少し冷涼の方が酸味が残るのでしょう。

ワインベルトとは?

この平均気温が10~16℃のエリアは、北緯30~50度、南緯20~40度です。

この範囲は『ワインベルト』と呼ばれており、ワインの生産に適した地域と言われています。

日本は北緯20~46度にあるので、北緯50度までの北限は問題ありませんね。

一方南側は北緯30度、日本の北緯30度は鹿児島県に当たります。

そのため日本の場合は、鹿児島県から北はワインの生産に適しているということができますね。

ワイン用ブドウの写真

日照量

ワイン用ブドウは生育期間中に、1000~1500時間の日照量が必要であるとされています。

日照量はワインの品質に大きく影響を与える要素です。

そのため日照量に不安のある地域では工夫が必要です。

理想的な日照量を得るために、『徐葉』をするのは一般的な対策ですね。

葉を取り除くことによりブドウの果実に効率的に光が当たるようになります。

また、ブドウ畑が斜面に広がっていることも、この日照量を効率的に得るための工夫のひとつです。

降雨量

ブドウには適度な水分が必要で、年間降水量は500~900mm必要です。

しかし結実以降の雨はワイン用ブドウにとっては大敵です。

果実の水分量が増えてしまい、ブドウの味わいは凝縮感に欠けたものになってしまいます。

特に収穫前の降雨は最悪です。

ワイナリーは天気予報を見て、収穫の時期を決めます。

あるワイナリーは風の雨によってブドウについてしまった水滴を、ヘリコプターの風圧で飛ばしたことがあるようです。

shinya
shinya

すごい対策ですね……

降雨によって土壌へと染みわたった水分は『適度に』保たれていることが大事ですので、水はけが良くてやせた土壌がワイン用ブドウの栽培に適しています。

この年間降雨量を見ていると、日本があまり適していないことがわかります。

日本の年間降雨量は平均して1700mm前後です。

梅雨のある日本ではどうしても降雨量が多くなってしまいます。

また、稲作に適した土壌である日本では、土壌が肥えすぎています

そのため日本でワイン用ブドウを栽培する場合は、降雨量が少なく、土壌がやせているところを選ばなければなりません。

最後に

今回は『ワイン用ブドウの栽培に適した環境』についてお話させていただきました。

条件に適した地域を選別し、ワイン用ブドウは栽培されています。

しかし地球温暖化によって、今まで考えられなかった産地でもワイン造りが広がっています。

「新たな産地が出てきて嬉しい」ような、既存の産地のこれからが心配」のような、複雑な心境です。

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