先日行われた、山梨大学のワインセミナーに行ってきました。
ワインを科学の観点から説明するというものです。
日本ワインはまだまだ勉強中ですが、科学的アプローチが好きな私はすぐに応募して行ってきました。
まずセミナーを3人の講師の方が行い、テイスティングに入ります。
テイスティングは講師の方の説明を聞きながら、7種類行うというものでした。
山梨大学ワイン科学研究センター教授の鈴木俊二氏が講師です。
ワインにとって香りはとても重要なものなので、とても興味深い話を聞くことができました。
香りの元となる成分のお話が面白く、柑橘の香りとして知られる3-メルカプトヘキサノール(3MH)を例にお話ししていただけました。シラー種をはじめとするスパイス香のロタンドン(rotandone)のお話も面白かったです。
山梨大学ワイン科学研究センター助教授の斎藤史女史が講師です。
香りや味の感じ方の話を、体験的にしていただけました。
山梨県果樹試験場の主任研究員である、渡辺晃樹氏が講師です。
ブドウの栽培にについてお話していただきました。
自身がボルドーのシャトーで研修をしていたようで、色々な写真や動画を見せていただき参考になりました。
テイスティングは山梨県ワイン酒造組合副会長の庄内文雄氏が講師です。
始めにテイスティングする上での環境や、味わいの要素などのお話をしていただき、個々のワインのテイスティングに入ります。
この7種類のワインをテイスティングしました。
以下にテイスティングノートを記載します。※写真は6本しか撮れていませんでした。
緑がかった澄んだ色、かすかに白さがある。
香りはイースが強い、そして吟醸、グレープフルーツ。
泡は細かく、かなりドライな印象を受ける。淡泊であっさりしている。
果実味の厚みはなく、余韻は短い。
微かに緑と灰色がかかっている色調。
香りはあまり強くなく、酵母やパヒュームの香りが支配的。かすかに柑橘の香り。
口当たりは柔らかく、酸味は穏やかな印象。粘性が少しあり、余韻ま続く。
グレープフルーツのような苦みと、短い余韻。
発酵を樽で行い、新樽20%で4カ月熟成させているそう。
すこし黄色と緑がかかり、白っぽさもある色調。
すこし煮干し、レモン。グレープフルーツ、バニラ、樽などの香り。
酸味はまろやかで、果実味があまり強く感じない。
少しローストのニュアンス。余韻は乳酸と樽の苦みがある。バランスがあまりよくない。
色調は淡く、軽く緑がかっている。
シトラス、ハーブ、ローズマリー、ライム、スダチの香り。
スワリングをすると、強くはないがパッションフルーツの香りも出てくる。
味わまっすぐなアタック、酸味が強く、果実味が弱い。
酸味は厚みを感じるが凝縮感に欠け、伸びやかさが足りない印象。
7カ月の樽熟成を行った赤ワイン。
濃い目のルビー、縁は少し紫がかっている。
香りは弱く、単調な印象。イチゴ、トースト、かすかにカカオ、乳酸の香り。
飲みやすいがあまりメリハリがない。
穏やかな酸味と、余韻にある苦み。
すこしオレンジがかったルビーガーネット。
澱のような香り、酸化のニュアンス、腐葉土やオレンジの香り。
味わいは柔らかくこなれている。タンニンも細かく、全体的に柔らかさが出ている。余韻は短い。
アパレルメーカーがやっているワイナリー。
紫がかったガーネット。
土やアンチョビ、プラム、カカオの香り。
味わいは固い印象。
収斂性の主張が強く、早く始まり長い。酸味がたっていて、苦さも強く、果実味とバランスが取れていない。
凝縮感はしっかりとあるので、もう少し後に飲みたいワイン。
とても有意義なセミナーでした。
最後の質問で、オレンジワインを熟成の長さとか、新しい製法と、??な質問している方もいましたが、講師の方も優しくお答えしていました。
1人2000円でこの内容なら楽しめるのではないかと思います。
7種類もテイスティングがありましたし、テイスティンググラスのお土産付きです。
このセミナーは毎年開催しているようなので、気になる方は是非参加して見てくださいね(^ω^)