マルヴァジアは有名ではありませんが、様々な国で栽培されているブドウ品種です。
あまり話題にも出づらい品種ではありますが、今回はこのマルヴァジアについてお話しさせていただきます。
マルヴァジア(Malvasia)とはギリシャからイタリアに伝わったブドウ品種です。
ギリシャでは『モネムヴァジア』と呼ばれていたようです。
実は一口にマルヴァジアといえど、様々な亜種が存在しており、白ブドウだけでなく黒ブドウもあります。
さらに単一で使用されるよりは、他の品種と特徴を補うようにブレンドされることが多い品種でもあります。
アリアニコと混ぜられて赤ワインになったり、モスカートと混ぜられてスパークリングワインになったりと随分な働き者です。
陰干ししたブドウで作るヴィンサントでも使用されています。
マルヴァジアには沢山の亜種があるため、マルヴァジアは特徴が掴みづらいブドウ品種と言えるでしょう。
辛口ワインの場合、そのワインの色合いは緑色がかったフレッシュなものが多い印象ですが、甘口ワインでもよく用いられています。
甘口の場合、その糖分の高さからワインの色は黄色がかったものが多くなります。
どのようなワインでも言えることは、マルヴァジアはアロマティックなワインを生む傾向があります。
そのアロマティックな特徴からか、皮を漬け込むオレンジワインでもよく用いられている品種です。
オレンジワインについて詳しくはこちらを参考にしてください。
また、マルヴァジアはワインにしっかりとした骨格をつくります。
そのため酸味の強いトレビアーノと混醸されることが多く、バランサーのような役割も担うことができます。
このサイトでもトレビアーノとマルヴァジアをブレンドした白ワインを以前紹介していましたね。
イタリアやスペイン、ポルトガルなど様々な国で栽培されています。
イタリアではほぼ全土で栽培されていますが、トレンティーノ アルト アディジェ州やトスカーナ州など中部〜北部で主に栽培されています。
ポルトガルでは、ポートワインやマディラワインといった酒精強化ワインの原料として用いられています。
このポートワインとマデイラは、スペインのシェリーと合わせて世界三大酒精強化ワインと呼ばれています。
マルヴァジアの亜種をいくつか紹介させていただきます。
マルヴァジア ローザとも呼ばれる、アロマティックな品種。
マルヴァジア デル キアンティとも呼ばれています。
しっかりとした酸味が特徴的。
以前はキアンティでもよく栽培されており、キアンティにも少量使用されていました。
主にフリウリ ヴェネツィア ジューリア州で栽培されています。
主に甘口ワインで使用されています。
マルヴァジアを使用した、おすすめワインを紹介させていただきます。
コストパフォーマンスの高い、コンティゼッカ家が作る白ワインです。
ドライでフレッシュな辛口。
このお値段のワインでマルヴァジアを試してみてはいかがでしょうか?
陰干ししたマルヴァジアを使用したナチュラルなオレンジワインです。
トロピカルな果実やレモンピール、ダージリンなど非常に華やかな香りが特徴的です。
ぜひお試しください。
>>イルファルネートのジャンドンビアンコもマルヴァジアを使用しています。
今回はブドウ品種のマルヴァジアについてお話させていただきました。
是非見かけたら試してみてくださいね。