ワインと言えば、フランス、イタリア。
この2カ国を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
今回はイタリアワインの概略をご説明致します!
細かな説明はまた別の機会にしておいて、とりあえずは全体を把握していきましょう^_^
イタリアワインとは
もちろんイタリアで作られたワインのことです。
イタリアはワイン栽培に適した環境(気候、土壌)であり、イタリアにブドウ栽培を伝えた古代ギリシャ人はイタリアのことを「エノトリーアテルス(ワインの大地)」と呼びました。

古代ギリシャ人は素敵な表現をしますね
温暖なイタリアでは、北から南まで全20州でワインが生産されています。
お隣のフランスでは環境が合わずワインを作っていない地方もあるので、イタリアがどれだけ恵まれた環境かが分かります。
※フランス北部、ノルマンディー地方ではリンゴの醸造酒であるシードルが有名です。

長靴のような形をしたイタリア半島は北緯37〜47度に位置しており、かなり北に位置しています。
イタリア最南端の島が東京と同緯度程度に位置しているので、どれだけ北なのかがわかると思います。
しかし、大西洋を流れる暖流や、北風を遮るアルプス山脈の影響によって、温暖な気候は保たれています。
そんなイタリアですが、イタリアワインが注目されているのはここ何十年と最近の話です。
今までは日常消費用のワインが多く、あまり質への意識が向いていませんでした。
質にこだわるよりも量を売った方がお金になりますし……
しかしボルゲリで生まれたスーパータスカンが高評価を受けるなど、イタリアワインは近代化していきます。

イタリアワインの「安くてそこそこ旨い」というイメージを覆していったのです。
イタリアのブドウ品種
イタリアでは、シャルドネやカベルネソーヴィニヨンといった「国際品種」も栽培されていますが、なんといっても「土着品種の豊富さ」が特徴です。
イタリアを縦断しているアペニン山脈の影響や、周囲が海に囲まれていることにより、イタリアは地域によって様々な環境があります。
その独自の環境に適したブドウ品種が栽培されています。
土着品種とは
その土地で育った、固有の遺伝子を持つブドウ品種のことです。
イタリアにはそのような、その地域でしか栽培されていないような品種がたくさんあります。
500種類ほどあり、200種類近くが日常的にワイン用として今も使用されています。
その全てを知り、特徴を掴んでいくことはかなり困難です。。。
イタリアワインの特徴
土着品種の多さ、生産地の多さからして特徴は一概には言えません。
各地の王国や植民地がイタリアとしてひとつになったのも比較的最近なことなので、その文化も異なります。
ですが、イタリアワインは親しみやすく、日本人の味覚と相性がいいのではないか、と思います。
イタリア料理がこれだけ日本に浸透しているので、イタリアワインも浸透しないはずはないと思います。
イタリアワインの産地
イタリアでは、全20州でワイン作りが行われています。
細かな説明は別の機会にすることにして、今回は北部・中部・南部に分けて簡単にお話しさせていただきます。
北部
北部として8州をまとめます。
ピエモンテ州
リグーリア州
ロンバルディア州
トレンティーノ アルト アディジェ州
ヴェネト州
フリウリ ヴェネツィアジューリア州
エミリア ロマーニャ州
北部は基本的に山岳地帯が多いのが特徴的で、冷涼な気候です。
しかしヴェネト州など東部はアドリア海の影響を受けて温暖な地域もあります。
ピエモンテ州からはイタリアワインの王様と呼ばれるバローロやその弟分のバルバレスコ。
ヴェネト州からは力強い味わいのアマローネ、トレンティーノアルトアディジェ州からはコッリオの素晴らしい白ワイン。
そして、エミリアロマーニャ州で作られる赤の発泡ワイン、ランブルスコ。
ロンバルディア州ではシャンパーニュにひけをとらないフランチャコルタなど、様々なワインの産地が北部には含まれています。
中部
中部は6州を含めます。
ウンブリア州
マルケ州
ラツィオ州
アブルッツォ州
モリーゼ州
ローマはラツィオ州の州都であり、世界中から観光客が集まってくる都市です。
そしてトスカーナ州はピエモンテ州と共にイタリアを代表する赤ワインの産地です。
日本でも大流行したキアンティや、最近人気が出てきているブルネッロ ディ モンタルチーノはこのトスカーナ州で生産されています。先ほど話したボルゲリは、トスカーナ州の海寄りに位置している産地です。
南部
南部は二つの島を含めて、6州を含めます。
プーリア州
バジリカータ州
カラブリア州
シチリア州
サルデーニャ州
南部は温暖な気候が特徴的です。
イタリア半島だけではなく、地中海最大の島であるシチリア島を有するシチリア州や、サルデーニャ州も南部に含まれます。
ボリューム感のある赤ワインが多く、陽をたっぷりと浴びて果実味豊かなものが多く生産されています。
カンパーニア州のタウラージやプーリア州のプリミティーボ ディ マンドゥーリアなどは濃厚なワインを生みます。
親しみやすいワインが多いので、まだイタリアワインがよく分からず困っている方にはおすすめできる地方です。
しかし、シチリア島のエトナなどエレガンスさを持つワインもあります。

最後に
今回はイタリアワインの概略を説明させていただきました。
とても駆け足での説明になってしまいましたが、イタリアワインの全体が把握できましたでしょうか。
州ごとの説明、DOP(DOCG、DOC)のお話はまた別の機会にさせていただきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます♪