コストパフォーマンスの高いワインが多く生産されている産地、ローヌ地方。
飲食店でもローヌ地方産のワインはよく見かけると思います。
今回はこのローヌ地方について解説します。
ローヌ地方とは
ローヌ地方は、フランスの南部、ローヌ河流域に広がるワイン産地です。
AOCワインの生産量が多く、ボルドーに次ぐAOCワイン産地として知られています。
広域なAOCとしてCôte du Rhône(コート デュ ローヌ)があります。
ヴィエンヌからアヴィニヨンあたりまで約200kmに渡って広がっており、6つの県に跨っています。
(Rhôneローヌ、Loireロワール、Ardècheアルデッシュ、Drômeドローム、Vaucluse ヴォークリューズ、Gard ガール)
ローヌ地方は土壌構成や気候、作られるワインのタイプが異なるので、北部と南部に分けて見ていきましょう。
Septentrional セプタントリオナル (北部)
ヴィエンヌからディーあたりまで120kmほどに広がるワイン産地。
定期的に雨が降る、穏やかな大陸性気候です。
土壌は花崗岩質や片岩質であり、ローヌ河沿いの急斜面に畑が広がっていることが特徴的です。
シラー主体の赤ワインを主に生産しており、エレガントなスタイルや新樽を使用した豪華なスタイルも生産されています。
黒ブドウ
シラー、ガメイ
白ブドウ
ヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌ
主なAOC
Côte Rôtie コートロティ
シラーとヴィオニエを使用した赤ワインを生産。
「焼けた丘」の名の通り、急斜面に畑がある。
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Condrieu コンドリュー
ヴィオニエから造られる高貴な白ワイン産地。
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Ch Grillet シャトーグリエ
Saint-Joseph サンジョセフ
Hermitage エルミタージュ
Crozes-Hermitage クローズエルミタージュ
Cornas コルナス
Saint-Péray サンペレイ
Clairette de Die クレレット ド ディー
Châtillon-en-Diois シャティヨン アン ディオア
Méridional メリディオナル(南部)
モンテリマールからアヴィニヨンまで80kmほどに広がるワイン産地。
北部とは異なり、ローヌ河沿いだけでなく東西に広がっています。
東西に広がる広い地域であるため、多様な土壌、多様な品種があり、ヴァラエティ豊かなワインが生産されています。
北部がシラー主体に対して、南部はグルナッシュ主体のワインが多いです。
黒ブドウ
グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソー etc
白ブドウ
グルナッシュブラン、ルーサンヌ、マルサンヌetc
主なAOC
Côte du Vivarais コート デュ ヴィヴァレ
Coteaux du Tricastin コトーデュトリカスタン
Grignan-les-Adhémar グリニャンレザテマール
Vinsorbres ヴァンソーブル
Rasteau ラストー
Vacqueyras ヴァケイラス
Gigondas ジゴンダス
(Muscat de)Beaume-de-Venise (ミュスカド)ボームドヴニーズ
Tavel タヴェル
Lirac リラック
Châteaunruf-du-Pape シャトーヌフデュパプ
Ventoux ヴァントー
Luberon リュベロン
Côtes du Rhône Villages コートデュローヌヴィラージュ
コートデュローヌヴィラージュは、コートデュローヌ南部の広域なAOCとして、コートデュローヌよりも厳しい条件であるAOCです。
このコートデュローヌヴィラージュの後ろには17のコミューンを付けることが認められています。
(基本的に赤・白・ロゼが認められています)
Cairanneケランヌ
Roaix ロエ
Sablet サブレ
Séguret セギュレ
Valréas ヴァルレアス
Visan ヴィザン
Massif d'Uchaux マッシフ ドゥショー(赤のみ)
Plan de Dieu プラン ド デュー(赤のみ)
Chusclan シュスクラン (赤とロゼ)
Laudun ローダン
Saint-Gervais サンジェルヴェ
Signargues シニャルグ (赤のみ)
Rochegude ロシュギュード
Saint-Maurice サン モーリス
Rousset-les-Vignes ルーセ レ ヴィーニュ
Saint-Pantalêon-les-Vignes サンパンタレオンレヴィーニュ
Puymeras ピュイメラ (赤のみ)
最後に
ローヌ地方の全体像をご説明させていただきました。
ローヌ地方の中には細かな産地があるので、気になる方は是非ご覧ください。