皆さんはアリアニコという名前を聞いたことがあるでしょうか?
ワイン好きの方であっても、「アリアニコ」という言葉はあまり聞きなれていないと思います。
今回はこのアリアニコについて解説させていただきます。
概要
アリアニコとは、赤ワインを産する黒ブドウ品種です。
古くから主に南イタリアで栽培されており、イタリア三大品種のひとつとして重要視されています。
※イタリア三大品種(ネッビオーロ、サンジョベーゼ、アリアニコ)
アリアニコは、6世紀前後にギリシャ人がイタリアに持ち込んだとされており、元々はギリシャの意味であるHellanico(ヘレニコ、エッレニーコ)と呼ばれていました。
その呼び名はカンパーニャ州がスペイン領であった時代(15~16世紀頃)を経て、今の「Aglianico アリアニコ」という呼び名に変わっていったとされています。
アリアニコは細かく分けると、タブルノ(アマーロ)、ヴルトゥレ、タウラージという3種類があります。
特徴
アリアニコを使用した赤ワインは色濃く、深いルビー色を持つものが多いです。
香りは少しスパイシーさをもち、木の皮やプラムなどの香りが特徴的です。
程よい酸味としっかりとしたタンニンが感じられ、長期熟成に適した力強いタイプが多い印象です。
主な産地
アリアニコは主に南イタリアで栽培されていますが、その中でもカンパーニャ州、バジリカータ州が主要産地です。
カンパーニャ州
カンパーニャ州はイタリアの南西部にある州で、州都はあのナポリです。
アリアニコを使用したDOCGでは、Taurasi (タウラージ)、Aglianico del Taburno (アリアニコ デル タブルノ)が知られています。
特にタウラージは南イタリアを代表する赤ワインであり、長期熟成が可能な重厚なタイプの赤ワインが多く生産されています。
バジリカータ州
バジリカータ州は南側でティレニア海と接している州です。
イタリアを長靴とすると、土踏まずあたりがバジリカータ州です。
Aglianico del Vulture Superiore (アリアニコ デル ヴルトゥレ スペリオーレ)は、アリアニコを使用したバジリカータ州のDOCGです。
火山であるヴルトゥレ山の麓で栽培されたアリアニコを使用しています。
標高が比較的高く、南イタリアの割りには少し冷涼さを感じるワインが生産されています。
おすすめワイン
アリアニコを使用したおすすめワインを2本ご紹介させていただきます。
アリアニコ デル ヴルトゥーレ ピポリ
・地域:バジリカータ州
・品種:アリアニコ
とてもコストパフォーマンスの高い赤ワインです。
しっかりとした果実味を感じさせながら、飲みやすさも感じられる一本。
赤身牛のステーキなどと合わせられます。
タウラージ フェウディ サン グレゴリオ
・地域:カンパーニャ州
・品種:アリアニコ
アリアニコを使用した高級ワインと言えば、タウラージです。
生産者のフェウディ ディ サングレゴリオは南イタリアを代表する生産者です。
華やかな香りと滑らかなタンニンが心地良く、長期熟成可能な一本です。
最後に
アリアニコについて知ることができましたでしょうか?
あまり有名ではありませんが、イタリアでは重要なブドウ品種です。
イタリア料理店であれば、アリアニコを使用したワインは在庫していると思うので、ぜひ試してみてください!
6本で6000円を切るというこちらのコストパフォーマンスの高いアリアニコの買いだめセットもお試しください。