グロ フレール エ スールは、ヴォーヌ ロマネを代表するグロ家のドメーヌです。
グロ家は複雑だと感じますが、整理するとそこまで難しくはないので、確認してみましょう。
概略
グロ フレール エ スールは、ヴォーヌ ロマネを本拠地とするドメーヌです。
1804年生まれのアルフォンス グロ氏からグロ家の歴史は始まり、その後ルイ グロ氏のドメーヌ ルイ グロからワイン造りの歴史は始まります。
ルイ氏の持っていた畑は妻マリールイーズと、4人の子供達(ジャン、フランソワ、ギュスターヴ、コレット)へと相続されました。
(ドメーヌ ルイ グロはジャン氏が継ぎました)
そのギュスターヴとコレットが共同で作ったドメーヌが、グロ フレール エ スールです。
当初はギュスターヴが管理をしていましたが、子供のいなかった二人はドメーヌをベルナール氏(ジャン氏の次男)に任せ、以後ベルナール氏がドメーヌを取り仕切っています。
ベルナール氏の兄ミッシェル氏が営むドメーヌ ミッシェル グロ(旧ジャン グロ)はエレガントな造りであることに対して、グロ フレール エ スールのスタイルは力強く、溢れる果実味が特徴と言われています。
果実味が強く親しみやすいため、若いヴィンテージから楽しめるものが多くリリースされています。
製法など
所有している畑は21haで、ピノ ノワールとシャルドネが栽培されています。
発酵にはセメントタンクを利用し、熟成にはバリックを使用しています。
新樽率はグランクリュのもので100%、プルミエ クリュのもので50%、ろ過はせずに瓶詰めされています。
主な畑
RicheBourg 0.69ha
Clos de Vougeot 1.5ha
Grands Echézeaux 0.37ha
Echézeaux 0.93ha
Les Chaumes (VR 1er) 0.14ha
Tasting
2008 Vosne Romanée Gros frere et soeur
軽く草と果実、フレッシュな香り。
粘性は低く、酸味は目立たない。あんずのような濃縮した旨味。
タンニンは突出してなく、草のニュアンスも少なく、バランスが良い。(2011)
2008 Hautes Cotes de Nuits Blanc Gros frere et soeur
ナッツ、リンゴ、洋梨、華やかな香り。広がらずに直線的。あまり味気がない。(2011)
1959 Grand Echezeaux Gros Colette
酢コンブ、熟成感すごい。ヴァニュルスのような、酸化熟成の香り、とても女性的。(2012)