大手メゾンとして知られ、様々なワインをリリースしているジョセフ ドルーアン。
彼らのワイン造りを解説します。
概略
ジョセフ ドルーアンは、ボーヌを拠点設立されたメゾンです。
家族経営の名門ネゴシアンとして知られ、現在は4代目として4人の兄弟によって運営されています。
ネゴシアンとして知られていますが、80haほどの自社畑からもワインをリリースしています。
ジョセフ ドルーアンのワインは「エレガンスとバランス」を追及しており、テロワールを大事にしています。
1880年にジョセフ ドルーアン氏によってボーヌに設立。
1918年からは息子のモーリス氏に継承され畑を拡大、1957年からは甥のロベール氏が引き継ぎ、世界的な地位を確立させました。
1987年には、アメリカのオレゴン州ウィラメットヴァレーにドメーヌ ドルーアン オレゴンを設立し、ワイン造りを行っています。
製法など
ジョセフ ドルーアンはシャブリ地区における有機栽培の先駆者的存在です。
1976年より除草剤などの化学薬品を使用せず、1988年から有機栽培に転換します。
そして1997年よりビオディナミに移行をはじめ、2007年より全自社畑でビオディナミを実践しています。
※2009年にすべての自社畑でエコセールの認定を受けました。
自社畑のブドウは12500本/haという高密植で栽培され、収穫はすべて手摘みで行います。
収穫されたブドウは小さな箱で運び出され、天然酵母により発酵させます。
熟成は一部のグランクリュを除き新樽率20~30%と抑えめで、テロワールを表現しています。
醸造責任者は1973~2005年までローレンス ジョバール氏、2006年以降はジェローム フォーレ ブラック氏が引き継いでいます。
赤ワイン
軽いピジャージュ後、低温浸漬。その後ピジャージュとルモンタージュを繰り返します。
ワインの果実味を生かすため、比較的早く瓶詰めをします。
主要ワイン
Echézeaux エシェゾー 0.46ha
シャンボール ミュジニーに隣接しているEn Orveaux(アン オルヴォー)の区画を所有。
Chambertin Clos de Béze シャンベルタン クロ ド ベーズ 0.13ha
Bonnes Mares ボンヌ マール 0.23ha
Musigny ミュジニー 0.68ha
Beaune Clos des Mouches ボーヌ クロ デ ムーシュ 6.8ha
元々黒ブドウ、白ブドウを混醸していましたが、白ブドウが熟していなかった年に別々に収穫し、白ブドウのみでワインを作りました。
その結果秀逸なワインが出来あがりました。
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Tasting
2016 Bourgogne Rouge ★★★☆☆
かすかに木や動物的ニュアンス、なめし皮、アメリカンチェリーの香り。
柔らかいアタックと野イチゴのような柔らかい果実味。
厚みと余韻は中庸ながら体になじむ。
酸味とミネラルは穏やかだが、全体的に柔らかい印象。(2019)