キャンティ クラシコのワインボトルには黒い鶏のマークがついています。
このマーク、なぜ『黒い鶏』なのでしょうか?
今回はこのキャンティクラシコのマーク、ガッロ ネロについて解説させていただきます。
ガッロ ネロとは
まずこの黒い鶏のマークはガッロ ネロと呼ばれています。
何だそれは?と思う方が多いと思いますが、これはとても簡単な意味でイタリア語で『ガッロ=雄鶏』『ネロ=黒』という意味を表しているのです。
そのままの意味ですね~。
それでは本題に入りますが、なぜこの『ガッロ ネロ=黒い雄鶏』がキャンティクラシコのマークとして使用されているのでしょうか?
それはある伝説からきているのです。
フィレンツェとシエナの領地争い
現在のキャンティ地区は南のシエナから北のフィレンツェ辺りにまで広がっている地域です。
この地域では中世の時代、二つの国で激しい領地争いが繰り広げられていました。
その二つの国とはフィレンツェとシエナです。
長年両者による領地争いは続きましたが、難航してきた頃にある一つの提案がされます。
その提案とは「朝一の鶏の鳴き声を合図として、両軍がそれぞれフィレンツェとシエナを出発し、両軍が出会った場所を境界とする」というものでした。
そこでシエナ軍は通常の鶏を選択し、フィレンツェ軍は軍のシンボルでもあった『ガッロネロ=黒い雄鶏』を選びます。
翌朝、両軍は鶏の鳴き声が聞こえてから出発しました。
鶏が鳴いてからの出発になるので、ほぼ同じ時間に出発したのかと思いきや、フィレンツェ軍はシエナ軍よりも先に出発しました。
これはフィレンツェ軍がインチキしたのではなく、単純にガッロネロの方が通常の鶏よりも早く鳴いたとのことでした。
その結果フィレンツェ軍はシエナ軍よりも距離をかせぐことができたため、領土を拡大することが出来ました。
この出来事からガッロネロは、キャンティ同盟のシンボルマークになったと言われています。
少し補足をすると、フィレンツェ軍は前日にガッロネロにエサをあげなかったらしいです!!!
だから空腹で早く鳴いたようです。
ちょっとそれは賢いような卑怯なような……
私の好きな生産者、モンテ ベルナルディもキャンティクラシコを生産しています。
こちらはクラシックな造りをしたキャンティクラシコです。
美味しいですよ。宜しければぜひお試しください!
最後に
今回はキャンティクラシコの黒い鶏のマーク、ガッロ ネロについて解説させていただきました。
そのような理由からキャンティクラシコのワインには黒い鶏のマークがついていいるのですね。
イタリア料理店で小ネタとして話すと、盛り上がるかもしれませんね~。