年始の某テレビ番組を見ていたときのことです。
その某番組のお題ワインは1982年のシャトーラフィットロートシルト。
シャトーラフィットロートシルトはフランス、ボルドー地方を代表する高級ワインのひとつです。
そして番組の司会者は、解答者がワインを飲む前にスワリングをするかどうかをチェックしています。
しかし私は疑問に思いました。
「ワインを飲む前にグラスを回せば通、というわけではない!」
というわけで今回はワインのスワリングについてお話をさせていただきます。
スワリングとは?
ワインのスワリング(Swirling)とはワイングラスのステム(脚)を持ち、グラスを回すことによって中に入っているワインを回す動作のことをいいます。
スワリングとは英語で「回転させる」という意味です。
確かに飲食店でスワリングをしている方をみかけると、なんだかその人がワイン通のように感じますね。
しかし、このスワリングをすることによって、ワインにどのような変化があらわれるのでしょうか?
スワリングの効果
スワリングをすことにより、ワインは通常時よりもたくさんの空気に触れることになります。
より空気に触れることにより、ワインの温度は上昇し常温に近づき、ワインは急速に熟成を経た状態へと向かっていきます。
スワリングはグラス内で各自がでキャンタージュをしているのと同じ
とも言うことができますね。
デキャンタージュについてはこちらの記事をご確認ください↓
①ワインの温度が上昇する
セラーから出したばかりの状態である赤ワインや、温度の低すぎる白ワインなどは、グラス内でワインの温度をあげていくことにより本来の香りを楽しむことができます。
シャープな酸味を楽しむようなテイストの白ワインや、軽快な赤ワインなどワインの温度を上昇させたくないワインである場合、スワリングは控えましょう。
また、熟成したシャンパーニュ以外のスパークリングワインも、スワリングを控えたほうが良いですね。
今回のお題である1982年シャトーラフィットロートシルトの場合、提供温度がどの程度かわかりませんので、温度上昇の観点からはスワリングするべきか判断することができません。
②急速に熟成を経た状態へと向かわせる
若いワイン(収穫年が最近)である場合、香りが閉じこもっていたり、味わいがとげとげしい場合があります。
その場合はスワリングをして香りを開かせ、味わいをまろやかにした方が本来の味わいを楽しむことができます。
しかし今回のワインは1982年と決して若いワインではありません。
もしまだ熟成が足りていない状態であったとしても、スワリングをすることにより熟成により得た繊細な香りを飛ばしてしまうことになります。
この観点から考えると、はじめからスワリングをするべきではないなぁと思います。
スワリングをするタイミング
私はどのようなタイプのワインであっても、初めはスワリングしません。
まずそのままの香りをとってから、スワリングするべきであればスワリングして再度香りをとります。
そのようにすることにより、そのワインを注いだばかりの状態とスワリングした後の状態を比較することができます。
そのような癖を付けると、今までよりもひとつのワインを楽しめると思います|ω・)
最後に
今回はワインのスワリングについてお話させていただきました。
私の主観が入っていますので、スワリングに関しては多くの方の意見を聞くと面白いかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^♪