ワインはブドウからできています。
しかしスーパーに並んでいるような食用ブドウからは基本的にワインは造られません。
同じブドウですが、食用ぶどうとワイン用ブドウは何が違うのでしょうか?
今回は食用ブドウとワイン用ブドウの違いについて解説させていただきます。
食用ブドウとワイン用ブドウ
食用ブドウとワイン用ブドウは、もちろん同じ『ブドウ』という果物です。
同じ果物ですので、ワイン用ブドウを食べることもできますし、食用ブドウを使用してワインを造ることもできます。
しかし食用に求められている特徴と、ワイン用に求められている特徴は異なるのです。
ではそれぞれを見ていきましょう。
食用ブドウに適している特徴
食用ブドウの場合、実が大きくみずみずしいものが良いとされています。
実は大きい方が食べ応えがありますし、見た目的に大きい方がお得感があって購入されやすいでしょう。
それに果物は水分豊富の方が、ジューシーで美味しいですよね。
しかしそのようなブドウをワインで使用すると、水分ばかりが多く、香りや味に凝縮感のない平坦な風味のワインが出来上がってしまいます。
また、食用ブドウは甘味を重視するため、酸味が若干物足りないものになっています。
この『酸味』はワイン用ブドウには必要不可欠です。
また、食用ブドウの場合は種無しブドウが食べやすく重宝されていますが、赤ワインの場合、果皮や種からも成分を抽出しています。
そのため種無しの場合は赤ワイン造りには向かないものとなってしまいます。
ワイン用ブドウに適している特徴
一方ワイン用のブドウは、粒が小さく、皮が厚いものが適しています。
1つの粒から搾ることができる果汁が少ない方が、風味が濃厚で、凝縮感のあるワインを造ることができるからです。
赤ワインの場合、果汁の量に対して果皮や種の比率が高いほど、ワインの色合いは濃くなり、香りや味わいも強くなります。
さらに、ワインに必要な『酸』も豊富に含まれているものがワイン用ブドウには適しています。
特に白ワインにおいては『リンゴ酸』が豊富な方が、フレッシュな印象を与えることができます。
また、この酸の強さのおかげで、ワインは微生物による汚染を受けづらくなっています。
最後に
今回はワイン用ブドウと食用ブドウの違いについて解説させていただきました。
どちらもブドウではあるのですが、違う特徴をもっていることがわかりましたね。