年末年始恒例の「芸能人格付けチェック」にて、GACKTさんが本物を当て続けて話題になっています。
2018年にも当て、2022年にもシャトーペトリュスを当てていました。
比べたのは5000円と100万円のワインです。
同じワインというお酒であるにも関わらず、なぜこんなにも価格が違うのでしょうか?
今回は高級ワインと安価なワインの違いを解説したいと思います。
あなたもガクトに?高級ワインと安価なワインの違いとは?
GACKTさんは2018年のお正月スペシャルでは、5000円のワインと100万円のワインを飲み、どちらが高級ワインかという比較で見事当てていました。
その100万円のワインとは、1995年のシャトー ペトリュス。
シャトー ペトリュスはフランスのボルドー地方、ポムロール地区が誇る高級ワインです。
5000円のワインも十分高級に入ると思いますが……
確か2022年もシャトーペトリュスが出題されていましたね。
この出題された二つのワインは同じブドウから造っているはずなのに、なぜこんなにも価格帯が異なるのでしょうか?
ワインの価格の違い
ワインは果物であるブドウから造っているため、その年に生産することが出来る上限が決まっています。
品質の高いブドウが無限に収穫できるわけではありませんからね。
そのため人気のワインや生産本数が少なく希少価値があるワインは価格が上昇します。
さらにはブランド力や知名度が高いワインは投機対象にもなりやすく、価格は上がりやすい傾向にあります。
※ワインには劣化というリスクがありますが『熟成』という言葉がある通り、飲み頃を迎えるまでは価格は上昇傾向にあります。
では高級ワインと安価なワインの違いを考えていきましょう。
これは「量よりも質」という考え方が最も重要です。
栽培過程
ブドウの栽培において、高級ワインは一本のブドウの樹からとれる果実(すなわち果汁)を少なくしています。(低収量)
剪定などの行程を厳しく行うことにより、ブドウの収量を抑えています。
ブドウの樹に実る果実が少ないほうが、凝縮感のある味わいの果実を収穫することができます。
逆に、お手頃な価格のワインは、ブドウの実をあまり減らさずに実らせるため、たくさんの果汁を得ることが出来ます。
そのためたくさんのワインを生産することが出来ますが、凝縮感に欠け、水っぽい味わいのものが多くなってしまいます。
また収穫する際にも注意が必要です。
収穫には手摘み(人が行う)と機械収穫があります。
ブドウは傷をつけてしまった時点で酸化が始まってしまいますので、傷を付けないように丁寧に収穫をしなければなりません。
機械で行うと人件費はあまりかかりませんが、傷をつけてしまうリスクが高く、一方人により手摘みで行うことにより、果実の完熟も見極めながら収穫をすることが可能です。
その分、人件費がかかりますのでワインの価格に反映されます。
ワイン造りも商売ですから、人件費などの経費が掛かった分価格に反映させなければなりません。
製造行程
製造行程における違いは様々なものがありますが、わかりやすいものとしては『樽』と『ステンレス タンク』が挙げられます。
醸造や熟成において、ワインを入れる容器として樽やステンレスタンクが使用されています。
樽を使用すると、様々な影響をワインに与えることが出来ますが、樽は購入費用が掛かるのと同時に消耗品です。
また、樽のほうが清掃の手間=人件費もかかってしまいます。
さらには新樽を使う場合、毎年樽を買い換える必要があるため、費用が掛かります。
※目指すワインの味わいにより、樽を使うか使わないかという選択もあるので、価格を絶対的に表すものとは言えません。
そのため樽の風味がワインに影響を与えていることが多いですね。
その他
その他にはコルクの違いも挙げることが出来ます。
安価なワインは長期熟成をさせる方針ではないため、プラスチックのコルクを栓使用したり、細かくしたコルクを集めた圧搾コルクを使用しています。
また早飲みタイプであるため、コルクの長さも短いものが多いです。
一方高級ワインは天然コルクを使用しているものが多く、長期熟成に耐えられるようにコルクの長さは長めになっています。
少し価格が上がりますが、ブショネになりづらいコルクなどもあります。
ブショネに関してはこちらを参考にしてください。
最後に
今回は高級ワインと安価なワインの違いについてお話させていただきました。
このようなことから、同じワインというお酒でも価格の違いが生じています。
個人的には香りの強さや複雑さ、味わいの太さ・丸さ、濃縮感などで価格は判断できると思いますね~。
高級ワインであるから美味しいというわけではありませんが、高級であるには理由があるのですね。