チリエジョーロはイタリアの土着品種ですので、聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。
チリエジョーロからは特徴的な果実味をもつ赤ワインが造られているので、試したことがないのはもったいないです。
今回はチリエジョーロについて解説させていただきます。
チリエジョーロとは
チリエジョーロ(Ciliegiolo)とは主にイタリアで栽培されている黒ブドウ品種です。
チェリー(Ciliegia)と似た風味がすることからチリエジョーロという名前で呼ばれたと言われています。
チリエジョーロの果粒は比較的大きく、たくさんの粒が房についています。
果皮には多くの蝋質が付着しており、比較的早熟のブドウ品種です。
チリエジョーロの起源には様々な説がありますが、スペインを起源とする説が最も有力です。
巡礼者がスペインの寺院からイタリアに帰る際に持ち込んだのではないでしょうか。
また、カラブレーゼ モンテヌォーヴォとともにチリエジョーロはサンジョヴェーゼの両親であるというDNA鑑定の結果も以前話題になったようです。
チリエジョーロの特徴
チェリーがその名の由来となっていることからもわかるように、チェリーのような風味が特徴的です。
ワインにもよりますが個人的にはサクランボというよりもアメリカンチェリーのような風味という方が適切のように思います。
赤い果実や微かにアニスのようなスパイスの香りと心地よい酸味、そして攻撃的ではない丸みのあるタンニンが印象的です。
あまり単一品種では造られておらず、しばしばサンジョヴェーゼとブレンドして生産されます。
チリエジョーロの産地
チリエジョーロは主にイタリア中部のトスカーナ州で栽培されています。
トスカーナ州のなかでもマレンマやキャンティ地区が主要な産地とされており、高品質なワインが生産されています。
他にはイタリア北部のリグーリア州でも栽培されており、冷涼なニュアンスが感じられるスタイルに仕上げられています。
チリエジョーロを使用したおすすめワイン
チリエジョーロを100%使用した珍しいワインをご紹介させていただきます。
ルナエ チリエジョーロ リグーリア ディ レヴァンテ
・地域:リグーリア
・品種:チリエジョーロ
北の産地であるリグーリア州で造られたチリエジョーロです。
まるでピノ ノワールのような繊細な酸とテクスチャー。
エレガントな赤ワインがお好きな方は是非お試しください。
最後に
今回はワイン用ブドウ品種であるチリエジョーロについて解説させていただきました。
見かけましたらぜひ試してみてくださいね。