カリニャン(カリニェナ)は、あまり知名度は高くありませんが、シノニムが多く、様々なワインに使用されているブドウ品種です。
単一で使用されるよりも、ブレンドされることが多いため知名度が低いのかも知れません。。。
今回はこのカリニャン(Carignan)について解説します。
カリニャンとは
カリニャンとはスペインのアラゴン地方原産の、黒ブドウ品種です。
スペインだけでなく、南フランスやイタリアでも広く栽培されています。
カリニャンには多くのシノニムが存在しているため、カリニャンという名前にはあまり馴染みがないかもしれません。
チリではカリニャンの人気を高めていくために、VIGNOプロジェクトというものをはじめています。
特性
カリニャンの葉は大きく、果実の大きさは中庸です。
日照時間が長く、水はけが良く、乾燥した土地を好みます。
樹勢が強く量産型の品種といえますが、古樹のブドウや収量制限を行うことにより、秀逸なワインが生産されています。
灰色カビ病にはかかりづらいですが、ウドンコ病には弱く、栽培には注意が必要です。
また変種が多いブドウ品種として知られ、「カリニャン ブラン」や「カリニャン グリ」もあります。
カリニャンを使用したワインの特徴
カリニャンから造られたワインについて説明します。
カリニャンは伝統的な品種で、糖度が比較的上がりやすい品種です。
そのため使用するとワインに堅固さや力強いコク、酸味を与えます。
バランスをとる為に比較的酸味の穏やかな品種と、ブレンドされることが多いです。
色調
色は濃く、深い色合いです。赤より黒系の色合いが強く出てきます。
香り
スパイスの香りが強く、ブラックベリーや鉄、インク、皮のような香りが特徴的です。
味わい
滑らかながら酸味が強く、個性的な渋味など強いタンニンを持っています。
味わいに刺激性が強く、長期熟成に向いています。
主な産地
スペインで広く栽培されており、特にスペインのプリオラートで、高い評価のワインが生産されています。
スペインではガルナッチャや、テンプラニーニョとブレンドされることが多いです。
また、南フランスでも栽培されています。
ラングドック地方では、グルナッシュの次に多く栽培されているブドウ品種です。
イタリアでも栽培されており、「カリニャーノ」と呼ばれ、親しまれています。
おすすめワイン
カリニャンを使用した、おすすめワインを御紹介します。
ルタン デ ジタン カリニャン
・地域:
・品種:カリニャン
ジュリアンファミリーが造る、可愛いラベルの自然派赤ワインです。
使用するカリニャンの樹齢は50年以上と、貴重なブドウ樹から造られています。
エレガントなアタックながらジューシーでチャーミングな果実味。
そしてタンニンによる骨格、凝縮感のある味わいが印象的です。
最後に
今回はカリニャンについて解説させていただきました。
あまり有名な品種ではありませんが、一度試してみると気に入るかもしれません。
ぜひお試しくださいね。