あまり世界的に栽培されていないため知名度は高くありませんが、ツヴァイゲルトはワイン用の黒ブドウ品種です。
オーストリアでは最も重要な品種のひとつとして知られています。
今回はツヴァイゲルトについて解説させていただきます。
ツヴァイゲルトとは
ツヴァイゲルト(Zweigelt)はオーストリアで最も広く栽培されている黒ブドウ品種であり、ザンクト ローレントとブラウフレンキッシュの交配品種です。
ブラウフレンキッシュはオーストリアで二番目に広く栽培されている黒ブドウ品種です。
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ツヴァイゲルトは様々な土壌に適合することができますが、その樹勢の強さから高品質なワインを造るためには収量を抑える工夫をしなければなりません。
そのため生育期間中に剪定等に気を使う必要はあります。
あまり聞きなれない『ツヴァイゲルト』という名前は、1920年代に品種を開発したフリッツ ツヴァイゲルト教授の名を由来としているようです。
ツヴァイゲルトのシノニム
ツヴァイゲルトにはシノニム(別名)があります。
ロートブルガー(Rotburger)やブラウアーツヴァイゲルト(Blauer Zweigelt)がシノニムとしては比較的知られています。
チェコではツヴァイゲルトレーベとも呼ばれています。
ツヴァイゲルトの特徴
ツヴァイゲルトからは比較的柔らかくフルーティーなタイプの赤ワインが多く生産されています。
また、ブラウフレンキッシュとザンクト ローレンの交配品種であるため、ツヴァイゲルトは両者の特徴を持っているとも言うことができるでしょう。
ブラウフレンキッシュのようなタンニンの強さと、ザンクトローレンのような淡く優しい風味を併せ持ち、ワインによってはブラウフレンキッシュのように長期熟成可能なタイプも生産されています。
小樽で熟成を経たワインもリリースされており、幅広い味わいで親しまれています。
ツヴァイゲルトの産地
先述したようにオーストリアで最も栽培されている黒ブドウ品種ですので、ツヴァイゲルトの主要産地としてはオーストリアがまず挙げられます。
オーストリア全域で栽培されており、様々なタイプの赤ワインに使用されています。
オーストリアのイメージが強いですが、実は日本でも栽培されているのです。
冷涼な気候に適しているため北海道で広く栽培されており、日本でも注目されているブドウ品種です。
他にはハンガリーやカナダ、ベルギー、ポーランド、チェコでも栽培されています。
ツヴァイゲルトを使用したおすすめワイン
ツヴァイゲルトを使用したおすすめワインをご紹介させていただきます。
品種の特徴がわかりやすいように単一品種のワインを選ばせていただきました。
クラシック ブラウアー ツヴァイゲルト ヴィンツァー クレムス
・地域:ニーダーエスタライヒ
・品種:ツヴァイゲルト
軽やかで酸味が強いツヴァイゲルトもありますが、ジューシーな果実味のあるツヴァイゲルトをお選びさせていただきました。
最後に
今回はツヴァイゲルトについて解説させていただきました。
まだ飲んだことのない方は是非試してみてくださいね。